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院長ブログ
治療を中断するとどうなるの? ー治療中断のリスクについて
歯が痛くなって歯医者に通い始めたけど予約がなかなか都合が合わず、ついつい痛みがなくなった後中断したことのある人いませんか?
今回は、治療の中断で起きてしまうトラブルについてお話します。
治療中断でよくあるケースとは?
- 忙しくて通院の時間が取れない
- 引っ越しや妊娠など、ライフスタイルの変化
- 痛みが引いたから、治ったと思った
- 治療が長引いて面倒に感じた
これらはよくある理由ですが、治療をやめてしまうことで病状が悪化するリスクがあります。
1. 応急処置をして痛みが治まったとき
強い痛みを訴えて来院された患者さんに対して、まず痛みを取り除く治療を行っていきます。炎症が治まると強い痛みは取れますが、応急処置はあくまでも応急処置。最後まで治療をしておかないとまた病気が進行してしまいます。
2. 虫歯治療を途中でやめた場合のリスク
「削って仮詰めをして、次回は詰め物(補綴)を入れる予定だった」
この状態で治療をやめてしまうと、仮詰めが外れたり、さらに虫歯が進行して神経にまで達する可能性があります。
再治療では治療範囲が広がり、結果的に抜歯のリスクが高まることもあります。
3. 歯周病治療の中断による全身への影響
歯周病は慢性的に進行する病気で、初期段階では自覚症状が少ないのが特徴です。
治療を途中でやめると、歯周組織の破壊が進み、最悪の場合、歯を失うことに。
さらに、歯周病は糖尿病や心疾患、認知症とも関連があるとされており、全身の健康にも影響します。
4. 根の治療(神経の治療)の途中のとき
根の治療や神経の治療を行っている場合は、特に注意が必要です。
根や神経の治療は歯の中を繰り抜くような治療ですが、歯の内部は抵抗性が弱いので、放置していまうと内部の汚染が進行してしまいます。根や神経に治療が必要な歯は非常に状態が悪い歯であることが多く、歯の寿命を一気に縮めるので、抜歯になってしまうこともあります。
5. インプラント治療中の中断が引き起こすトラブル
インプラント治療では、埋入後の骨との結合や人工歯の装着までに複数回の通院が必要です。
途中でやめてしまうと、インプラント体が不安定になったり、周囲の骨が減少したりと、再治療が難しくなることがあります
6. 仮歯が入ったとき
仮歯が入ると、見た目も回復されてお食事を行うこともできますが、仮歯はあくまでも一時的なものです。仮歯はプラスチックできており強度も弱く劣化も早いのです。そのままの状態にしておくと、残っている自分の歯が今以上に悪くなってしまうことがあります。
7. 治療継続のための工夫とサポート
- 次回予約を忘れずにスケジュールに記入
- 診療時間の融通が利く歯科医院を選ぶ
- 家族や職場の協力を得る
- 不安な点があれば歯科医に相談
当院では患者さまの生活リズムに合わせた通院サポートも行っています。お気軽にご相談ください。
8. まとめ:健康寿命を延ばすために歯科治療の完了を
歯科治療の中断は、将来の大きな後悔につながる可能性があります。
きちんと最後まで治療を受けることで、歯を守り、全身の健康にも良い影響を与えることができます。
「また通うのが面倒だな」と思ったときこそ、自分の健康を守る一歩として、ぜひ一緒に治療を完了させましょう。