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虫歯の予防と治療〜家族みんなで守る大切な歯〜

はじめに

「最近、冷たいものがしみる」「子どもの虫歯も心配」――そんなお悩みはありませんか?
虫歯は放置すると、歯の神経を傷つけ、最悪の場合、歯を失ってしまうこともあります。しかし、正しい予防と早期治療で、歯の健康は守ることができます。

歯を失う原因の45%は虫歯です。虫歯という病気は、虫歯ができたからといってすぐに抜歯になるわけではなく、治療の繰り返し(5、6回程度)によって最終的に抜歯になることが多い病気です。どうして治療をしても治らず治療が繰り返されるのでしょうか?

今回は一生自分の歯で食事をしたい方のために知っておいて欲しい虫歯の治療についてのお話です。

虫歯の原因とは?

虫歯は、口の中にいるミュータンス菌などの細菌が、食べ物の糖分をエネルギーにして酸を作り、歯を溶かすことで発生します。
特に、次のような習慣があるとリスクが高まります。

  • 甘いものを頻繁に食べる
  • 歯みがきが不十分
  • だ液が少ない(加齢や薬の影響)

【ポイント】
虫歯は感染症かつ生活習慣病。家族間でうつることもあるため、家族全体で予防することが大切です。

虫歯予防のためにできること

1. 毎日の正しいブラッシング

  • フッ素入り歯みがき粉を使用(最も取り組みやすく効果的な方法です。)
  • 1日2〜3回、特に寝る前は丁寧に
  • デンタルフロスで歯間もケア

2. 食生活の見直し

  • 甘いものは時間を決めて摂る
  • よく噛んで食べることでだ液分泌を促進
  • キシリトール入りガムもおすすめ

3. 定期的な歯科検診

  • 少なくとも年2回はチェックを
  • 初期の虫歯は再石灰化で治る可能性あり​

虫歯をつくらないための予防歯科

予防歯科は最高の歯科治療

どうして虫歯になるのか、考えたことはありますか?実は虫歯は歯磨きだけだけでなくて、食生活習慣やフッ化物の使用状況、や唾液の質や量など、色々な因子で起きる病気です。これらの原因のなかで自分に当てはまるものに対して改善をしていくと、虫歯になる確率は下がっていきます。その行動はほとんどのことは自宅でできる方法です。自分の虫歯の原因さえわかれば、あとは虫歯ができるのも、できないのも自分次第なのです。

実は1度虫歯の治療を受けた歯は6割がやり直しになると言われています。削って詰める治療は例えるなら義手や義足、メガネを入れる治療と同じで、壊れた形や機能を補うための治療です。一度削ってしまうと詰め物などの劣化などにより再度虫歯が起こりやすくなります。

 

最新の虫歯治療とは?

かつて虫歯治療といえば「削って詰める」が主流でした。しかし最近では、できるだけ歯を削らない・神経を守る治療が主流になっています​。

1. 初期虫歯は「削らずに治す」

  • フッ素塗布や再石灰化を促すケアで、進行を止めます。
  • 歯の表面が白く濁っている程度なら、削る必要はありません。

2. 中等度以上は「最小限の治療」

  • 虫歯部分だけを削り、コンポジットレジン(白い樹脂)で補修します。
  • 痛みや腫れがある場合は、根の治療(根管治療)を行います​。

3. 高齢者に多い根面う蝕(歯の根元の虫歯)

進行がゆるやかなので、削らずに管理する治療も選択肢です​。

歯ぐきが下がることで、歯の根が虫歯になりやすくなります。

 

症状がある虫歯(激しい痛みのある歯)

痛みを取るために神経をとる

歯の神経が入っている空洞はとても複雑な形をしています。感染した神経の組織をきれいに取り除くには回数かかかることもあります。また、神経をとる治療はちょうど歯をくり抜くような治療です。歯の強度かなり落ちるので歯が割れたりするリスクが高くなり神経がなくなると歯の寿命はかなり落ちてしまいます。

 

根の先に膿がある虫歯(神経の治療の再治療)

歯の根の中の感染

神経の治療がうまくいかなかったり、激痛のあった歯を放置したりして歯の神経が死んでしまうと歯の神経が感染し、根の先に病巣を作ります。根の治療は繰り返せば繰り返すほど成功率は下がります。再治療を行った場合の成功率は60%程度まで下がります。一度感染してしまった歯の根の中を完全にキレイにするのはのはとても難しい治療になります。虫歯になった歯の終末的な状態といっていいでしょう。

 

 

まとめ

虫歯は多くの方が経験している病気ですが、虫歯の原因や治療方法、治療した歯がどうなるのかあまり知られてはいません。歯医者に行って削って詰めて終わり、忘れた頃に詰め物が取れてまた削る、この繰り返しが非常に多いのです。海外、特にアメリカでは歯科の治療費がとても高く(アメリカは日本の20倍くらいの治療費です。窓口での患者さんの負担と比較すると、60倍くらいの差があります。)、そう簡単に治療ができません。アメリカの人たちは予防歯科で虫歯ができないようにして、結果的に日本人よりも多くの歯が健康な状態で残っています。日本は安い保険制度に恵まれて歯の治療を多く行っていますが、安易に治療してしまうので将来的にはたくさんの歯を失っている方も多いのが事実です。家族みんなで歯を守るために

虫歯は家族ぐるみの取り組みが効果的です。お子さんの仕上げ磨きだけでなく、大人自身も定期検診を習慣にしましょう。歯科医院では、家族で通いやすいプログラムや、歯科衛生士によるブラッシング指導も行っています。

「歯が痛くないから大丈夫」と思わずに、予防と早期発見を心がけましょう。

虫歯治療

予防歯科

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